シビックタイプR(FL5)を手に入れたなら、その価値をしっかり活かして、できるだけ損失を出さずに手放す方法を知っておきたいところです。筆者自身、FL5を週末のワインディングロードで一人静かに楽しむスタイルで所有しており、年間走行距離は約3,000kmを目標としています。
この記事では、趣味性を大切にしながらも“リセールバリューを保ちつつ走りも満喫する”ための戦略を、年数・走行距離別のデータや実際の市場傾向をもとに解説します。

FL5型シビックタイプRとは?基本スペックと新車価格の復習
FL5型は2022年登場の現行モデルで、2.0L VTECターボエンジンを搭載し、6速MTによる爽快なドライビングフィールが魅力です。新車価格は税込4,997,300円で、オプションや諸費用込みで乗り出しは530〜560万円前後が一般的。
登場直後はプレミア価格がつき、一部では650〜700万円での取引も見られました。現在は価格も落ち着きつつあり、550〜600万円台で安定しています。
FL5のリセールバリューは高い?中古市場の相場動向
初年度はプレミアム価格で高騰
発売直後は新車の納期が長かったこともあり、即納車や未使用車にプレミアが付きました。リセール率にして約120〜140%と、通常の車種では考えられないほどの水準を記録しています。
FL5の中古相場
2025年現在、中古市場では以下のような相場になっています:
- 走行1万km未満:550〜590万円
- 走行2万km前後:530〜580万円
- 走行3万km超え:500〜550万円
2万km程度の走行距離でも大きく価格が落ちないのがFL5の特徴です。これは性能の高さと市場の信頼があってこそと言えるでしょう。
生産終了発表による再上昇の可能性
仮にFL5の生産終了がアナウンスされた場合、市場では再びプレミアが発生する可能性があります。特に低走行・美車の個体はリセールが跳ね上がる傾向があり、注目ポイントです。
【年数・走行距離別】リセール予測と残価率の目安
筆者としては、年間3,000kmを目標にしているとはいえ、「乗って楽しむこと」こそがFL5の価値だと考えています。日常の足として使い倒すというよりは、セカンドカーとして走行距離を抑えつつ、週末にはワインディングで思い切り走る。そんな使い方でも、リセールが極端に落ちるわけではありません。
所有年数 | 想定走行距離 | 残価率(目安) | 想定売却価格(新車比) |
---|---|---|---|
1年目 | 3,000km | 約108% | 約540〜550万円 |
2年目 | 6,000km | 約104〜105% | 約520〜525万円 |
3年目 | 9,000km | 約103〜104% | 約510〜520万円 |
美車・無事故であれば、たとえ距離が1万〜2万kmでも高い水準を保ちやすいのがFL5の強みです。
高く売るための戦略3選
1. 生産終了のタイミングを意識する
FL5型はマイナーチェンジを挟まずに生産終了する可能性が高いため、その終了タイミングはリセール相場にも影響を与える要素となります。発表直後に慌てて売却する必要はありませんが、生産終了後に流通が減ってくることで価格が上昇に転じることもあります。
2. 過走行は避ける
乗って楽しむべきとは言っても、10万キロを超えたら中古車購入時に敬遠されがち。そこで、筆者としては多くても年1万キロ以下を推奨します。
3. サーキット走行はできれば避ける
中古車を購入する側から見て、サーキット走行歴のある車は敬遠される傾向があため、控えた方が無難。ただし、リスクを取れる人にとっては、サーキットでその限界性能を体感するのもFL5の魅力のひとつです。
筆者の運用スタイルと売却プラン
- 主に週末のワインディングを一人で楽しむ
- 年間走行距離:3,000km目標
- サーキット走行:予定なし
- 売却予定:2〜3年後

このような運用スタイルならば、リセールバリューを高く保ちながら、FL5の本質的な走りの楽しさも満喫できます。
筆者としては、転売で儲けることを目的にしていません。しっかり乗って味わい、クルマとしての魅力を最大限楽しんだうえで、できるだけ良い状態のまま次のオーナーに引き継ぎたいと考えています。
まとめ|FL5は“乗って楽しみ、資産として守れる”クルマ
FL5型シビックタイプRは、希少でリセールに強いスポーツカーです。さらに、走行距離を抑え、丁寧に乗ることで、売却時に大きな損を出さずに手放すことができます。
ただし、無理にガレージの肥やしにする必要はありません。FL5はワインディングを楽しみながら、将来的な売却益(あるいは低損)を視野に入れた運用ができるクルマです。そんな“走る資産”としてのFL5、あなたも戦略的に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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